裁判所で邂逅した予想外の人物。


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おはようございます




今日も、何だかどんよりな天気ですね


今日で、今週最後なので頑張って行きましょう



さて、今日は先日のこのカテゴリの続きをお話しします



3月28日の「裁判所へと出向く」のお話では、ボクが裁判所に問い合わせをして、直接出向いた所までお話ししましたね(振り返りたい方は、タイトルがリンクになってるので飛んでみて下さい)



今日は、その帰りがけに、思いもよらぬ人物との邂逅をお話しします



ボクは、前回のお話の通り、職員に色々質問をぶつけるものの、どうも煮え切らない返答しか返って来ない状況に首を傾げながら、仕方なく帰路へと就きました



15階の高裁刑事訟廷係から、エレベーターで一階に降りようと、行き先階のランプを首を斜めにして見ていると、ふと視界に人影が映りました



ほら、人の視界って、例え正面を見ていても、なんとなく横も目に入るじゃないですか。
そんな感じで、ふと横に人影が目に入ったのです




その人は、反対のエレベーターを待っていたので、ボクとは背中合わせの格好になります



東京地裁の建物に、入場した経験のある人ならお分かりかと思いますが、北側と南側に四基ずつのエレベーターが向かい合っているのです





詰まり、北側南側にそれぞれ八基のエレベーターがあるのです



なので、ボクとその人が、背中で向かい合わせと言う構図が成立するのです


ボクは、何気なくその人を見ると、私服を着た背の小さいオバサンだったので、〝職員か…〟と思ったのですが、その瞬間ボクの脳内がパキパキと何か動き出しました




〝あれ…この人どっかで見た事あるな…〟
って時の感覚です



きっと、皆さんこの感覚分かりますよね


街角で、偶然見掛けた人に、どうもハッキリしないけど何となく見覚え有るけど誰だっけな、ってヤツです



その感覚ですよ



ボクは、記憶力はかなり自信があると自負していて、この感覚から記憶の扉をコンコンとノックすると、次の言葉が返って来ました



〝あっ、この人はボクの控訴審を担当していた裁判官だ





そう、実はこの人は、ボクの控訴審を途中から担当した、高木順子裁判官だったのです



詰まり、ボクに逆転無罪判決を言い渡した裁判官の内の一人です



この裁判官は、裁判長から見て右側に座っていた、右陪席の裁判官でした


すなわち、三人の裁判官の中で、裁判長の次に偉いのです



実は、合議制の裁判では、座る位置が明確に決まっていて、真ん中が裁判長でベテラン裁判官、裁判長から見て右が中堅の裁判官(傍聴席から見て左)、裁判長から見て左側が若手裁判官(傍聴席から来て右)となっているのです


この日邂逅するまでは、証言台と裁判官席と言う、上から目線で、しかも法服を着ていたので、それ以外の姿は見た事がありませんでした




因みに、法服とは、裁判官が来ている黒い服の事です



その服を着た姿しか、見た事が無かったので、一瞬誰だか分からなかったのです



しかし、ボクの記憶力を侮ってはいけません。(笑)
例え、洋服が違っても、メガネを掛けていても、直ぐに分かります




なので、ボクは「見当たり捜査官」(リンク貼ってあるので、興味ある人は飛んで見て下さい)に向いてると思います



で、ボクは間違いなく高木裁判官だと分かったので、こんなチャンスは滅多にないと思い、逡巡しながらも、
『あの…、高木裁判官ですよね


と、いきなり話し掛けると、予想外の不意打ちに、かなりビックリした顔をしながらボクの方を向き、声は出さずに首を恐る恐るコクンと縦に振りました



その顔は、〝何で、この色黒のニーちゃんは私の名前を知っているの

ボクは、その表情を見ながらほくそ笑み、
『あの、7月2日に無罪判決を受けた内田ですけど分かりますか



と、訊ねると、怪訝な表情が一転して、驚愕の表情に変わりました



それはまるで、幽霊でも発見した時の様な表情でした



続けてボクは、
『先日は、大変お世話になりました。今日は、刑事補償の件で来たんですよ。』
と、言うと、言葉は発せず首を何度も縦に振り、〝そうですかそうですか〟と言っているようでした



すると、丁度エレベーターが来たので乗り込み、正面に驚愕の表情で佇む高木裁判官に何度もお辞儀して、扉が閉まりました




結局、高木裁判官は一言も言葉を発しませんでしたが、まさかつい先日逆転無罪を言い渡した〝元〟被告人が目の前に居るとは夢にも思わなかったでしょうから、それはそれは相当ビックリしたと思います




恐らく、ボクと別れた後に、裁判官室で他の裁判官達にボクと会った事を言ったでしょう。(笑)
間違いなく、高木裁判官はボクの存在に気付いていませんでした



何故なら、法廷で見た時と、ボクの見た目がかなり変貌していたからです



実は、ボクは平成23年11月29日から、逆転無罪判決を受ける平成25年7月2日までの一年七ヶ月の間、一度も髪の毛を切らなかったのです


何故かと言うと、ボクはゲン担ぎじゃないですが、無罪になるまでは髪の毛は絶対に切らないと決めていたからです



だから、一度も髪の毛を切ろうとは思いませんでした


では、本邦初公開、逆転無罪判決から次の日に免許の更新で撮った写真を公開します




皆さん、かなり閲覧注意ですよ



因みに、パクられた当時のボクがこちらです




そして…
一年七ヶ月の月日は流れ…
ジャジャン



どうですか


ボクは、自らジョンレノンと結婚した当時のオノヨーコと名付けました。(笑)
ホント、良くもまあ髪の毛はこんなにも伸びるものですね


そして、見事逆転無罪で〝シャバ〟に出て来たので、いい加減髪の毛を切ったのがこちらです




まるで、別人ですよね



これじゃあ、高木裁判官も気付かないでしょう。(笑)
因みに、余談ですが現在のボクがこちらです




もし、裁判所や街角で見掛けた時は、〝逆転無罪の内田さん




で、何故高木裁判官と邂逅したのか考察すると、単純に高裁刑事訟廷係の通路を挟んだ向かいに、高裁第四刑事部があるからです。
だから、そこから一番近いエレベーターに乗ろうとしていたのです。
ですから、また逢いたければ逢えると思いますが、何だか気まずいので止めておきます



以上、今日は思わぬ人物との邂逅をお話ししましたが、まあ普通に考えてもこんなシチュエーションはないでしょう



さて、来週は裁判所から刑事補償のやり方を訊いたボクが、次に執った行動についてお話しします



それでは、良い週末を



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