日本初(?)有罪率99.9%の刑事裁判で〝二度も〟無罪判決を勝ち取った男のブログ!

過去、二度も刑事裁判の被告人として法廷に立たされるも、自力で反証、反駁をし二度も無罪判決を勝ち取る!そんな私が、あらゆる事を綴る!

覚せい剤を所持、使用していたのに無罪。



 こんにちは

 今日は雨ですね

 今週最後の金曜日、張り切って頑張りましょう


 昨日は、痴漢冤罪保険についてお話しました

 実際に加入する人が居るかはともかく、こんな保険が発売されるなんて、世知辛い世の中ですよね

 きっと、ボクのブログを読んでくれている人は、間違っても加入しないでしょう(笑)


 さて、今日は、最近の無罪判決と言うテーマでお話します

 厳密には、最近の無罪判決ではないのですが、珍しい事例だったので取り上げたいと思います
 
 まずは、こちらをご覧下さい


 警察の強引な「所持品検査」で覚せい剤が見つかるも「無罪」・・・なぜなのか?


 京都府警が承諾なしにバッグの中身を調べたことは違法――。
 覚せい剤所持容疑で逮捕・起訴されたものの、無罪判決を受けた男性が京都府に対して慰謝料を求めた裁判で、京都地裁は7月17日、府に154万円の支払いを命じる判決を言い渡した。

 報道によると、男性は2009年7月、京都府警宇治署の署員に同市内の駐車場で職務質問を受け、拒否しているのに強引にバッグを開けられた。
 令状はなかったが、覚せい剤が発見され、覚せい剤所持の容疑で現行犯逮捕された。
 その後の尿検査で覚せい剤の使用も確認された。
 しかし、この事件の裁判では、職務質問が違法だったことを理由に無罪判決を受けたのだ。

 覚せい剤の所持と使用が確認されているのに、無罪判決を受け、損害賠償まで認められたことについて、ネットでは驚きや疑問の声があがっている。
 一般的に、職務質問や所持品検査が違法だとして無罪になるのは、どんな理由があるのだろうか。
 刑事手続きに詳しい平賀睦夫弁護士に聞いた。

 ●同意・承諾がない場合、職務質問や所持品検査が違法に

 「警察官は、自由に職務質問をしたり、対象者の所持品を調べてよいわけではありません」

 平賀弁護士はこのように述べる。では、どんな場合にできるのだろうか。

 「警察官は、対象者の異常な挙動や、周囲の事情から合理的に判断して、何らかの犯罪に関連していそうな者を停止させて質問することができます(警職法2条1項)。ただし、これはあくまで任意捜査の一環であり、対象者の承諾を得て行うことが原則です。
 『所持品検査』は、職務質問に付随して行われますが、これも原則として所持人の承諾を得て行うべきものです。強制できるわけではありません。
 刑事訴訟法の規定による強制的捜査や身柄拘束が認められない場合である限り、どちらも任意の行為です。
 質問に答えることも、所持品検査を拒否することも、本来対象者の自由です。
 そのため、一般的には、相手方の同意・承諾を得ることなく答弁を強要し、警察署等に連行して身体を拘束したと判断される場合は、職務質問や所持品検査が違法となります」

 ●裁判所には「正しい手続き」を行うことが求められている。

 だが、犯罪のたしかな証拠が発見されているのに、無罪になるのはなぜなのか。

 「たしかに、本件の被告人は、覚せい剤を所持しており、採尿結果も証拠として提出されていたようです。犯罪そのものの成立は明らかなケースといえるでしょう。
 しかし、裁判所の役割は、犯罪者を処罰することだけでなく、手続き的にも正しい裁判を行うことにもあります。

 憲法31条は、『何人も、法律の定める手続によらなければ、その生命もしくは自由を奪われ、またはその他の刑罰を科せられない』と定めています。
 国民の権利を守るために、国家権力が法定の手続を厳格に守るべきことを定めているのです。裁判所も守る義務がありますし、警察・検察は正当な法手続を実現する義務を負っています。
 このように考えれば、違法な職務質問や所持品検査に基づく裁判では、たとえ決定的な証拠があったとしても、無罪の判決が出ることは、当然だと言わなければいけません。

 また、憲法40条では、『何人も、抑留又は拘禁された後、無罪の裁判を受けたときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる』と刑事補償を受けることができることが定められています。
 無罪とされた人に賠償金が出ることも、何らおかしいことではありません。
 久しぶりに、痛快な判決だと感じました」

 平賀弁護士はこのように述べていた。

 (弁護士ドットコムニュース)
    


 と言うニュースでした

 職務質問で、覚せい剤が発見され、その後使用の事実まで明らかになったのに、無罪判決となり、損害賠償を求めたと言う裁判でした

 その結果、見事に154万円の支払いを命じる判決を勝ち取りました


 今回の無罪判決は、かなり珍しいです

 確かに、職務質問から覚せい剤が発見さたが、その職務質問は違法だから無罪だ、と主張する被告人は結構多いのです

 しかし、その主張が認められることは非常に稀有です

 何故なら、これがまかり通っては、職務質問がきっかけで起訴された人はみんな無罪になってしまうからです

 そうなると、そもそもの職務質問が全く無意味になっていしまいます

 また、職務質問がきっかけで逮捕、起訴された人が、罪を免れる結果となってしまいます

 ですから、職務質問は違法だから無罪、はそうそう認められません


 ちょっと法律的な話になりますが、今回のような事件の場合、過去にも同様の裁判が多数あって、その時に毎回持ち出される論法があります

 それは、『違法収集証拠排除の法則』と言う概念です

 または、『毒樹の果実』とも言ったりします
 
 これは、犯罪の証拠を収集する際に、その手続きに違法があった場合は、収集した証拠は違法性を帯びているから裁判の証拠には出来ないと言う、刑事訴訟法の法理です

 例えば、捜索差押令状がないのにも拘わらず、不意打ちに家宅捜索をして、そこで覚せい剤を発見出来たとしても、それは適正な手続きを踏んでいないからその覚せい剤は〝クロ〟の証拠としては認められませんよ、という事です

 そりゃそうですよね

 この例え話がまかり通ったら、警察は何でも出来てしまい、人権もクソもありません

 とにかく、警察から見て怪しいと思った奴は、片っ端から所持品検査や家宅捜索を行い、クロの証拠が出て来たらラッキーなんて、余りにもおかしいじゃないですか

 なので、刑事訴訟法では、厳格に手続きを踏むように定めているのです


 今回の職務質問では、そのやり方に違法があったから、違法に収集した覚せい剤もまた違法だから、裁判の証拠には出来ない、そうすると証拠がないから無罪、と言う結果になったのです

 ただ、このような裁判で毎回争点になるのが、職務質問の違法性です

 どこまでが違法ではなく、どこからが違法なのかと言う事なのですが、こればかりは事件を担当した裁判官の胸三寸に委ねられます

 警察官が所持品検査をした際の状況が、明らかに誰が見ても違法だよ、と言うのはそんなにはありません

 何故なら、警察官だって、その辺のことは念頭に置いて職務質問をするからです

 ですから、対象者の了承を得ていないのに、勝手に所持品検査をしたり、車内検索をしたりはまずしません


 仮に、その辺の確認が曖昧なまま所持品検査をして、そこに覚せい剤が発見されたとしても、殆どの裁判官は〝違法の程度は重大ではない〟と言って、その証拠能力を肯定します

 つまり、有罪だという事です

 悲しいかな、これが現実です

 と言うのは、裁判官としても、何も証拠がないならまだしも、ハッキリと〝クロ〟の証拠が目の前にあり、また警察官も犯罪抑止の為に、ひいては国の為にやっているんだから、と言う思いがあるので、出来るだけ有罪にしたいのが本音なのです

 また、〝確かに手続きに違法な部分はあるけれど、おもいっきり覚せい剤持ってたし、やってたじゃん。〟と、思ってるのが本音です

 ですので、この手の裁判では、その殆どが警察官の職務質問時の違法性はシカッティングされます

 ですが、今回は職務質問時の違法性を認めたと言うんですから、ホントに凄いと思います


 そして、この記事で弁護士さんが言っていることは、確かにその通りなのですが、現実を知らない感じがします

 職務質問の法律上は、『対象者の異常な挙動や、周囲の事情から合理的に判断して、何らかの犯罪に関連していそうな者を停止させて質問することができる(警職法2条1項)。』となっていますが、これはあくまでも法律上で、事実上はちょっとでも怪しかったらバンバン〝バンカケ〟しています

 また、あくまでも任意だから断ることも出来る、と言っていますが、これもあくまでも法律上は任意ですが、事実上は強制です

 少し前の記事でも書きましたが、小菅ヒルズの側で職務質問をされた男が、警察官の質問をフルシカトしていて、自分で救急車を呼び病院に搬送されたら、そこまで警察官が金魚のフンのようについて来たじゃないですか

 ですから、任意だから応じる義務はないのは確かですが、応じなかったら応じなかったで、納得するまで離しませんからね

 従って、職務質問は任意という名の事実上の強制だという事です


 ともかく、この男性は見事無罪になって、国から賠償金を貰ったんですから良かったですね

 今日は、そんなお話でした


 さて、来週は、久し振りに独房生活の事をお話する予定です

 それでは、良い週末をお過ごし下さい



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